いつ終わるかわからない介護生活。
いくら親だからと言ってもいつまでも献身的に介護できるわけではないんですよ。
ましてや、親子の関係がよろしくなければ献身的どころか反吐を吐きそうになりながら耐え抜くしかありません。
期限が決まっていないからこそ、全力疾走し続けていたら力尽きてしまいます。
ゴールの見えない介護に対するモチベーションをどう保てばよいのか?このまま共倒れになってしまうのではないのか?負のサイクルに陥ってしまいますよね。
この記事では、親の介護のモチベが下がった時にどう行動するか、どう考えるか?について、22歳でDV毒親の介護と借金に襲われたアイドルオタクの筆者が経験を元にお話していきます。
結論として逃げつつやりたいことをするなのですが、逃げもできないしやりたいこともできるわけがないだろうが!と思う方がほとんどだと思うので、理想をどのように実行し、モチベーション維持に繋げるのか?というお話もしていきます。

親の介護のモチベーションを保ち続けるのは無理

育児と介護、どちらが大変?だなんて度々目にする話題ですが、介護においてはモチベーションを高く保ち続けるのはほぼ無理だと思っています。
その理由が以下の2つ。
- いつ終わるかわからない
- 圧倒的にネガティブな出来事が多い
介護はいつ終わるかわからない
先日このようなツイートをしました。
「明けない夜はない」なんて言うけど、じゃあ1年後には必ず介護終わります!って言うならモチベーションも保てるし献身的に尽くせるかもしれない。
心も楽かもしれない。
でも、いつ明けるかわからない真っ暗闇にいたら、ダークサイドにも落ちるよそりゃあ。
親の介護のモチベーションが保てないのにはいくつか理由がありますが、一番大きな理由の一つが「いつ終わるかわからない」ではないでしょうか?
例えば育児であれば、ある程度の年齢になれば手はかからなくなりますし、子供によりますが「終わり」というものはイメージしやすいですよね。
介護に関しては、明日終わるのか1年後に終わるのか、はたまた10年も介護し続けて仕事も家庭も人生も10年間の空白の時にしてしまうのか。
いつ終わるのかわからなければ、ゴールに向かって走り続ける体力も気力もなくなっていきます。
圧倒的にネガティブな出来事が多い
介護は圧倒的にネガティブな出来事が多いのもモチベーションを保てない原因の一つだと思っています。
「いつも朗らかに笑ってありがとうと言ってくれる。」
「家族が協力し合って絆が深まった。」
そんな幸せほっこりエピソードはごく稀で、圧倒的にネガティブな出来事が多いのです。
度々、メディアで取り上げられる介護における幸せほっこりエピソードは都市伝説なのでは?と思うほど毎日がネガティブな出来事で溢れているので、必然的に病みますし「一生この生活が続くのでは?」と生きるモチベまで下がってしまうんですよね。

介護のモチベなんてそう簡単に保てるものではないんだにゃ



手を抜かずずっと全力疾走で高いモチベを保ち続けるなんて無理!
逃げ道を作っておくべき(構わず逃げろ)
親の介護に対して、手を抜かず真正面から向き合ってずっと全力疾走で駆け抜けていたら、1年後、いやもしかしたら明日突然糸が切れてしまうかもしれません。
そもそも高いモチベを保ち続けて、いつ終わるかわからない介護を続けるのは超人的精神力の持ち主だけです。
ということで、常人は逃げ道を作っておくべきなのです。
構わず逃げてOKです。



え、親の介護って放棄したらやばくない?



何も放棄して親を捨てろっていうわけではないよ。
自分の家庭と仕事を両立しながら、親の食事を作って、親をお風呂に入れて、親を散歩に連れ出し、ヘルパーさんやケアマネと連絡を取りつつ、定期的に病院へ連れていく。
その中でどこかで手を抜いてますか?
食事を作るのがめんどくさければたまには宅配弁当を頼んでも良いし、そもそも親の面倒自体が苦しければたまにはショートステイを利用しても良いんです。
手を抜いても良いとか言うけどそんな簡単に行くなら誰も苦労しないわ!(それはそうです)
とはいえ、実際に利用するかは別として、こういう手段もあるんだ!逃げ道もあるんだ!と知っておくだけでも精神的な安定は保てるんですよね。
逃げ道の参考記事はコチラ
介護のモチベが下がった時は叶えたいことリストを作る


逃げ道があるのはわかったけど、お金の問題もあるし、本人の意思もあるし、そんな簡単に利用できないサービスだってありますよね。
とはいえ、介護はいつまで続くかわからず、「ケアマネに相談してもスッキリしない返事が返ってくる。向き合い続けても疲れるばっかり。」考えれば考えるほど、今の状況に悲観して、ダークサイドに落ちてしまいます。
そんな時、実践したいのが「叶えたいことリストを作る」です。
そんなことでモチベーションが上がるかよ!と思いますよね。
そう感じるのが正解です。
現状が苦しくて未来のことすらネガティブに考えてしまう精神状態の時に、何呑気に「叶えたいことリストを作る」だよ!と。
とはいえ、筆者は幾度となくこの方法でモチベーション低下から抜け出してきました。
なぜ、こんな簡単なことでモチベーションアップができるのか?
その理由が以下の3つ。
- 現実と向き合わない瞬間が生まれる
- 自分の知らなかった欲を知れる
- できることから叶えようとする
現実と向き合わない瞬間が生まれる
叶えたいことリストを書いている時間は、現実的に叶えられるかどうかなんて一切考えなくてOKです。
とにかくやりたいこと、叶えたいことを書きなぐる。
何も知らない子供の頃、ノートの隅に描いていた夢のように、できっこないことも書いちゃいます。
「叶えたいことリスト」を書くと、親の介護を通してどうにもならない現実を知って、曲がってしまった自分の心を少し正してくれます。
自分が置かれている現実と向き合い過ぎて卑屈になって、自分で自分の首を絞めてるだけだったな~なんて、自分の本心とお話する時間が生まれるのです。
自分の知らなかった欲を知れる
親の介護でお金も時間も縛られる中で、自分のやりたいこと、時間、人生を、どこか諦めている自分がいませんか?
諦めなければいけないこともあるかもしれない。
でも、自分の潜在意識の中では、きっとまだ叶えたいことはあって、それがきっと自分の欲なんだと思います。
我慢するばかりの生活で、自分の欲すらも押し殺して、何がしたいのかもわからない中で生きていくのは辛いです。
しかし「叶えたいことリスト」を作ることで、自分すらも知らなかった自分の欲を知ることができる。
ロボットのように感情を抑えて生きている日々の中で、自分の欲に気付くと、次の思考になります。
できることから叶えようとする
前述した「自分の欲を知れる」から繋がるのですが、自分の欲を知ると、欲を叶えようとするのが自然なこと。
もちろん、親の介護という現実がある以上、叶えられないこともあるでしょう。
とはいえ、今ある現状の中で叶えられる欲もあるはずです。
ちょっと良いコーヒーを飲みたいなら、ほんのちょっとだけ本人をなだめてスーパーに買いに走って飲めるかもしれない。
ほんの少し頑張るだけで叶えられる欲なら叶えてみようかな~なんて思ってしまうんですよね。
叶えたいという気持ちが原動力になり、生きるモチベーションが上がる→必然的に親の介護のモチベーションも上がります。
小さな欲を叶え続けたら、できっこないも叶うかもしれない。



何をスピリチュアルなことを言ってるんだ(笑)と思われそうですが、だまされたと思って一度書き出してみてほしいです。
体験談:モチベを上げつつショートステイも利用


冒頭から親の介護のモチベを保つのは難しいですよ~でも逃げつつ自分のやりたいことをやることで少しだけモチベが上がりますよ~と言う話をしてきました。
とはいえ、具体的にどのように「逃げつつ」「叶えたいことリストを作ってやりたいことを叶える」のかはイメージが湧きづらいですよね。
簡単な流れとしては以下のイメージです。
- 叶えたいことリストを作る
- 叶えるためにやるべきことを明確にする
- 少しモチベが上がったところで逃げ道を探す
- 叶えられることを実行
とりあえず、親の介護のモチベが保てない。無理だ…死にそう…と思ったら、騙されたと思って「叶えたいことリスト」を作ってみてほしいです。
すると現実とは裏腹に「叶えたい」という気持ちが少なからず芽生えるので、そこがチャンス。
叶えるために、どうすべきなのか?
庭でゆっくりコーヒーを飲む時間が欲しいという夢は、宅配弁当を頼むことで叶うかもしれない。
1泊2日の旅行へ行きたいという夢は、ショートステイの利用で叶うかもしれない。
できることからほんの少しずつで良いので、叶えたいことを叶えていっても誰も怒らないし、親の幸せは自分の幸せを叶えてからでも良いのでは?と思います。
筆者の場合はこんな感じ
いや、そんなこと言ったって、自分の叶えたいことを優先するなんて薄情かな…そもそも叶えたいことなんて叶えられるほど現実は甘くないよ。
そういった考えも十分理解できるので、筆者の場合どんな叶えたいことリストを作って、どう叶えたのかちらっとお話していきます。
とにかくライブに行きたかった
筆者は筋金入りのアイドルオタクでして、「水・酸素・アイドル」それくらいアイドルが大好きです。
ゆえに、親の介護といえども長期間アイドルのライブに行けないのは死活問題だったわけです。
そりゃ介護のモチベどころか生きるモチベも保てないわけです。
ということで、なんとしてもライブに行く!という目標を胸に生きることにしました。
ライブに行くためには施設に入居してもらわねば
叶えたいことリストを作る前から施設入居は検討していました。
とはいえ、現状、自分さえ耐えれば一応生活はできていたので、本気で施設を探す・逃げ道を探すということはしてきませんでした。
しかし、叶えたいことリストを作ることによって夢を本気で叶えてやるという、半ば執念で、あの手この手で父を施設入居へ導きました。
施設はコチラのサイトで探しました
だがしかし、父がスーパーハイパー頑固だった
絶対に父を施設に入れて自分の人生を生きてやる!と意気込んでいましたが、残念なことに我が父はプロの毒親でして、わがままで頑固で、まあ施設入居に対して首を縦に振らないわけです。
でも、叶えたいことリストを眺めながら「ライブへ行く夢は諦めない」の精神で父と向き合い続けました。
父と向き合う力をくれたのは紛れもなく「叶えたいことリスト」です。
そこで学んだことがコチラ
▶親の介護はイヤイヤ期と同じ|結局のところ否定しない&共感が鉄則
かくかくしかじかでショートステイの利用に成功
話すと長くなるので割愛しますが、父と向き合った末、ショートステイを利用することができ、大好きなアイドルのライブに行くことができました。
かくかくしかじかはコチラ☟
▶【体験談】嫌がる親をショートステイに入れるには?【今すぐ使える説得法】
叶えたいことリストがなければ、父をショートステイに入れるに至らなかったし、ショートステイを利用していなければ、そもそもいつ終わるかわからない休憩のない介護を8年間も続けられたかどうかわかりません。
モチベが上がってるうちに次の一手を考えよう


未来への希望が見いだせず、八方ふさがりな毎日の中で現状を脱却する策を考えても良いアイデアなんて浮かびません。
何せ気持ちが萎えているので何をしてもうまくいかない。
介護生活に変化を付けたくて施設を探してもデイサービスを試してみても、全然うまくいかない。
気持ちの問題なんてい言いますが、気持ちが落ちてるときは本当に何をしてもうまくいかないのです。
ほんの少しだけモチベーションが上がった瞬間に行動してみる。考えてみる。
すると不思議と良い波に乗れることって意外とあるんですよね。
逃げ道はここから探せます
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叶えたいことリストを書きなぐって欲を炙り出し、欲を叶えるために少しだけ頑張って、また次の欲を叶えるために新しい行動をする。
自分の親なんだからやらなくちゃ…じゃなくて、まず自分の話を聞いてあげて欲を満たしてからでも、誰も怒らないんじゃないかな~なんて思います。
それが結果的に双方にとっての幸福度が上がるきっかけになるはずです。
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