- 親が金銭管理ができなくて困る
- 親が金銭管理をできないときのサポート方法は?
- 親とお金の話をすると空気が悪くなる
詐欺に合うほどではない、爆買いはしない、認知症で判断能力が落ちているわけでもない。
でもなぜか、借金を作ってしまったり、子供にお金を借りようとするほど金銭管理が下手な人が一定数いますよね。
結論、そのまま放置していると共倒れになるので、介入できる範囲でサポートすることをおすすめします。
- 金銭管理ができない人の特徴
- 金銭管理ができない親を放置することで起こる弊害
- 親の自尊心を傷つけず金銭管理をサポートする方法
以上の3点についてお話していきます。
結論として「収入に見合った生活をさせるべき」なのですが、それができないから困ってるんだよ!という話なので、後半で「 自尊心を傷つけずに親の金銭管理をする方法 」を紹介しています。
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金銭管理ができない人の特徴

そもそも金銭管理ができない人は悪気を持って借金をしているわけでも、赤字になっているわけでもありません。
そして自分が「金銭管理ができていない」とも思っていません。
金銭管理ができない父を間近で見てきて感じたこと。
- 無駄遣いをしている自覚がない
- 収支を把握できてない
- あるだけ使ってしまう
以上の3つです。
恐らく金銭管理ができない人はこの3つに当てはまっている場合が多いのではないでしょうか。
無駄使いをしている自覚がない
通常の金銭感覚をしている人間からすると、金銭管理ができない人のお金の使い方や節約に対する意識はとても低く感じてしまいます。
例えば、「今月ちょっと厳しいなぁ」そういう時にスーパーでペットボトルのお茶を買うとします。
普通であれば少々味は落ちても一番安いお茶を買いますよね。(トップバリュとか)
ですが、無駄遣いをしている自覚のない金銭管理ができない人は、いつものように高いお茶を買ってしまいます。(生茶とか)
そもそも、節約しようと思うならばスーパーでペットボトルのお茶を買わずにパックのお茶を買いませんか?
金銭管理ができない人はそういった発想もありません。
収支を把握できてない
一般的な収入で一般的な暮らしをしている家庭は大なり小なり家計簿を付けていませんか?
付けていなくても頭の中である程度は把握しているはずですし、ましてや赤字になりそうならその時点で気が付くかと思います。
しかし金銭管理ができない人は、そもそも収支の把握が苦手です。
財布や口座がすっからかんになる前に「今月赤字かも…」と気が付くことができず、赤字になってから「やべっ今月赤字…」と気付くのです。
気付くのが遅いのでどうすることもできず、知人や家族にお金を借りたりリボ払いにしたり、闇金に手を出してしまうのです。
そしてまた来月も同じことを繰り返して借金が増えていきます。
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あるだけ使ってしまう
例えばお給料が20万だったとします。
普通であればいくらか貯金するなり、余裕を持たせた生活をしますよね。
しかし金銭管理ができない人は貯金どころか、余裕を持たせて使うことができず20万全て使ってしまう傾向にあります。
大胆に使うことはなくても、何も考えずに小さな出費が重なり結果的に月末には一文無しになっています。
特にお金が手に入ると気持ちが大きくなって「いくらでもお金がある」ような感覚になるのか、後先を考えずに使ってしまいます。
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金銭管理ができない親をそのままにしておくと…

いつも「お金がない」と口にしている親とはいえ、今現在その場しのぎでも生活できているならまぁいっかとお考えの方もいるかもしれません。
しかし金銭管理ができない状態を放置していると、いずれ子供の我々にも大きな影響を及ぼします。
実際に筆者の父も、最初は月に数千円を貸すと返してくれていて「貸す額も少ないし返してくれてるしまあいっか」と思っていました。
ここからは、その「まあいっか」を放置した結果をお話していきます。
借金を繰り返し作る
例えば、金銭管理ができない親に毎月のように「5000円だけ貸してほしい」と言われるとします。
その5000円は翌月返してくれます。
しかしその5000円は仕送りや援助ではなく、あくまでも「返すから貸してほしい」のです。
金銭管理ができる人であれば「毎月5000円だけ赤字になってしまうので毎月5000円の援助をしてほしい。」という言い方になります。
逆に金銭管理ができていない人は「毎月5000円赤字になる」ということが把握できていないため、「5000円を借りる→返す」の繰り返しになります。
もちろん事実として毎月赤字なのでいずれ返せなくなります。
この原理で安易にリボ払いや借金にも手を出してしまうので、借金を借金で返すという負のサイクルが始まります。
一般的な感覚であれば「お金を貸しても毎月返してくれるからまあいっか」となるのですが、そこには借金を借金で返しているというからくりがあるのです。
介護が始まる
そんな感じで借金を借金で返すという負のサイクルを繰り返していくうちに親は年老いていきます。
年老いていくと必然的に身体能力・判断能力が低下していき、多かれ少なかれ子供のサポートが必要になってきます。
そう。親もいずれ「要介護」の状態になります。
ここで借金の問題が子供にも降りかかってくるわけです。
基本的に親の借金は子供が支払う必要はありません。
しかし、親が要介護状態になり身の回りのことはもちろん金銭管理も自分でできなくなると、親の財布は子供が握るようになります。
そうなってくると親の借金問題は否が応でも向き合わなくてはいけない問題になるのです。

自分の借金じゃないんだから別に払わなくていいにゃ



自分の借金じゃないとはいえ鬼のように督促状が来たら結構きついねん。
子である私が借金を肩代わり
大切なことなのでもう一度言いますが、親が生きてる間は親の借金を子供が支払う必要はありません。
とはいえ、借金がある親の介護が始まってしまうと生活するため、介護サービスを受けるためお金が必要になります。
親をサポートするために必要なお金の管理は必然的に子供が管理することになります。
これまで金銭管理をまともにせず借金まで作っている親の通帳は収支バランスが酷い有様で、このまま借金を放置していると生活が立ち行かなくなる状態。
口座からお金を全て抜いてしまって借金を無視するという選択もありますが、督促状はなかなかメンタルがやられますし自身に支払い義務がないとはいえ無視するのは心苦しいです。
筆者の場合、結果的に私が父の借金を債務整理し私が支払うという展開になりました。



バッドエンドやな



早い段階で介入して債務整理したからまだよかったよ
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収入に見合った生活をさせるべき


- 金銭管理ができない人の特徴
- 金銭管理ができない親を放置することで起こる弊害
以上の2つについてお話してきましたが、金銭管理ができない親の被害を被らないためには子供がサポートする必要があります。
結論から言うと収入に見合った生活をさせるべきです。
前述したように金銭管理ができていない人の特徴は
- 無駄遣いをしている自覚がない
- 収支を把握できてない
- あるだけ使ってしまう
以上の3つであり、まとめると収入に見合った生活ができていないのです。
とはいえ、親は人生の先輩であり自分より長く生きてきた人。
親にもそれなりもプライドがあります。
子供にお金を管理されるなど長年生きてきたプライドがズタボロになってしまうので、親の自尊心を傷つけずに介入する必要があります。
ここからは自尊心を傷つけずに親の金銭管理をする方法についてお話していきます。
自尊心を傷つけずに親の金銭管理をする方法


自分のお金を我が子に管理されるというのは、いくら金銭管理ができないとはいえ微妙な気持ちになるかと思います。
そのため管理する子供側にも配慮が必要で、ここでポイントになるのが以下の2つです。
- 親が自分で管理してる感覚を残す
- 怒らない
まず大前提としてこの2つを守るべきだと思っています。
特に2つ目の「怒らない」はかなり強く心がけたいことで
- 上手くいかなくても怒らない
- 嘘を付いても怒らない
- わがままを言っても怒らない
「怒らない」というのはなかなか難しいことではあるのですが、こちらが怒ってしまうと金銭管理を任せてくれなくなってしまう可能性もあるので親の気持ちを汲み取った上で進めていきましょう。
親と話が通じない人はコチラを参考に
▶親の介護はイヤイヤ期と同じ|結局のところ否定しない&共感が鉄則
収支を一緒に把握する
そもそも金銭管理ができていない親は毎月の収支を把握していません。
年金暮らしなのであれば年金額は把握しているでしょうが、いくら使っているのかいくら赤字なのかぼんやりとしかわかっていないでしょう。
そのため、まずは収支を把握する必要があるのですが、この時「何にいくら使ってるの?」と聞いたところで詳しい詳細など知っているはずがありません。
なので少しめんどくさいのですが、1カ月くらいかけて請求書や領収書、レシートなどすべての支出を洗い出します。
ほぼ全ての明細書が集まったところで一緒に確認しながら計算していくのです。
この時やりがちなのが、明らかに無駄な出費がある度「怒る」ことです。
明らかに無駄な出費があると怒ってしまうのは痛いほどわかるのですが、そこで怒ってしまうと「もうお前には任せない!」とプライドが傷つき拗ねてしまうので温かく見守ってあげましょう。
口座を使い分ける
全ての収支が把握できたら、お金を貯めておく口座とお金を使っても良い口座を分けます。
金銭管理ができない人はお金があるだけ使ってしまうので、最初からお金を使っても良い口座とダメな口座を分けておくことで無駄遣いを防ぎます。
あくまでも本人の同意の上、口座を分け、口座に入れる金額も決めるので、本人の意思が反映され自尊心も保ちやすいです。
例えば年金が入ってきたらその中から月に必要な分だけを別の口座に移すなど、一度習慣づけてしまえば本人にとっても苦痛を感じにくいです。



口座を分けるだけでは金額が大きすぎて結局赤字になってしまう場合は次の方法を試してみてね!
使うお金をファイル管理する
口座を分けて使う金額を決める方法は、金額が制限されているとはいえ1カ月単位の大きな金額且つ自分できちんと計算して使う必要があります。
金銭管理ができない人はそもそも決められた範囲内でお金を使えないから破綻しているのであって、口座を分けただけで無駄遣いが治るのであれば苦労はしません。
そこで最終手段が「使うお金をファイル管理する」です。
使うのはポケットファイル。
このポケットファイルのポケットに以下の要領でお金を入れていきます。
- 1日で使うお金(1000円なら1000円と決めておく)
- 各種支払い(払ってる感覚を残すため現金で支払うのがおすすめ)
- 病院代(だいたい)
- 介護サービス代(だいたい)
- 予備(使わない前提)
このように1カ月で使うお金を細かく分けて事前に用意しておきます。
これは何に使うお金、これは今日使っても良いお金。という具合にお金の用途を見える化することで無駄遣いを防ぎます。
ここでポイントになるのが1日で使うお金の金額は自分で決めてもらうこと、その金額の範囲内であれば何に使っても良いこと。
あくまで自分で管理している感覚を残して、本人の意向を尊重しながら怒らずにさりげなくサポートする感じです。
そして最初からこのファイル管理をしてしまうと「自分で管理できるのに!」「なんで子供に決められなきゃいけないんだ!」とプライドがズタボロになるので、面倒ですが「口座を分ける」を試してダメだった場合は「ファイル管理」に移りましょう。



めんどくさいけど一緒に考えながら進めるのが近道なんだにゃ



そう。
ここからは私の体験談もお話していくよ!
体験談:プライド高めの父の金銭管理術


上記で説明した「自尊心を傷つけずに親の金銭管理をする方法」は私自身の体験を集約したものですが、ここからは実際に私がどのように父のお金を管理してきたかをエピソードを交えながらお話していきますね。
レシートも全て集めて収支把握
まず収支把握ですが、父は低年金暮らしで月6万円の収入しかありませんでした。
月6万だと無駄遣いをしなくても普通の生活は送れないため、不足している金額は私が出すことにしました。
そのためにはまず1カ月いくら必要か?を把握する必要がありました。
- 水道光熱費
- ヘルパー代
- 訪問看護代
- 病院代
- 食費
毎月変わらずだいたい同じ出費になるものはある程度の金額が予想できますが、それ以外に父がコンビニやスーパーで使っているお金の行方はわかりませんでした。
そこで「いつも通りの買い物をして良いから買ったもののレシートをこの箱に入れて」とUSJのお菓子の箱を渡しました。
父は素直に従い翌日からその箱にレシートを入れてくれました。
そのレシートを分析すると明らかな無駄遣いをしているわけではないけど、それぞれの分野で一番金額が高い商品を買っていることがわかりました。
「こんな高いやつ買わんでええやろ!」と言いたくなりますが、そこはグッとこらえます。
まずは使った金額を正直に打ち明けてもらうことが大切。
金銭管理は長期戦なので、とりあえずはいつも通りに1カ月間お金を使ってもらい、どんな使い方をしているか知ること。
敵を倒すには敵を知ることが最重要です。
切り詰められるところを探す
レシートが全て集まると必ず無駄なものが出てきます。
父の場合は
タバコ、予備類、コンビニ食品、一番高い商品
タバコに関しては月3万も使っていました。
60歳にもなっていきなり完全に禁煙するのは恐らく難しいので「完全に辞めなくて良いから控える努力はしてみて」とだけ伝え、1日1本単位で少しずつ減らしていきました。
最終的にタバコ代は月1.5万円程度に収まりました。
予備類に関しては、父は極度の心配症で洗剤やごみ袋、食品まで、通常のストックの倍以上を予備として買っていました。
1つだけ予備を置いておくのは良いのですが、3つも4つも不要なのでストックは減らそうと説得。
同じものをいくつも買うことはなくなりました。
コンビニ食品、一番高い商品に関しては「なるべく値札を見て買うこと」を刷り込みました。
父はどうやら金額をあまり気にせず買い物をしていたようで、同じ商品でもスーパーまで行くのが面倒なのでコンビニで買うことが多くなっていたようです。
また同じ分野(例えば洗剤)でも一番金額の高いものを好んで買っていました。
さすがに無名のよくわからないメーカーの一番安いものを買えとは言いませんが、わざわざお洒落着洗剤を購入してそのお洒落着洗剤でパジャマを洗うといった現象が起こっていたので、それは辞めていただきました。
こんな具合で金銭感覚を身の丈にあったものに戻していくという作業を1つ1つやっていきました。
使うお金を分けてファイル管理
収支が把握できた翌月は「使うお金と使わないお金」この2つに分けて管理をしましたが、2つに分けるだけでは足りなかったようです。
そのためファイル管理に切り替えました。
とはいえ、1日に使うお金を分けておくだけでは翌日に使うお金も使ってしまったことがあったので、私が毎日手渡しで2000円ずつ渡すようになりました。
その2000円で
自分の好きなもの
タバコ
日用品
を買ってもらうようにしました。
もちろん余ったお金は貯めておくことも可能で、翌日使っても良いですし貯めて好きなものを買ってもOKです。
1000円だけ渡して好きなものとタバコだけを買ってもらうようにしても良かったのですが、2000円を渡して日用品も自分で買ってもらうことで「自分でお金を管理している感覚」を残すようにしました。
この方法を取ってからはお金のことで大きく困ることはなくなりました。
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借金がある場合はまず借金の整理から


大前提ですが、借金がある場合は金銭管理云々の前にまずは借金を片付けましょう。
借金があると金銭管理の段階ではない、ということは説明せずともわかると思います。
それに加え金銭管理ができない人は、借金を整理する段階にならないと事の重大さに気が付かないことも事実です。
かくいう私の父も借金があり、借金がどうにもならなくなって私が債務整理をし私が借金を払う。という段階になって初めて私に金銭管理をさせてくれました。
そのため、まずは借金があるかどうか探りながら、ある場合は怒らず優しくマイルドに「借金を整理した方が良いこと」を伝えましょう。
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まとめ:自尊心を守りながら少しずつ介入していく


金銭管理ができない親を見ていると「なんでこんな親を持ったんだ…」とやるせない気持ちになってきますが、親自身も悪気があるわけではなく静かに悩んでいるかもしれません。
親のためにもですが、自分自身の生活を守るためにも、少しずつ加入していき金銭管理を手伝ってあげることをおすすめします。
お金のだらしなさは一生治らないと思っているのですが、少しのサポートで改善することもあるので根気強く向き合うことが大切だと思っています。