【体験談】嫌がる親をショートステイに入れるには?【今すぐ使える説得法】

・親の介護に疲れた
・施設入居のきっかけにしたい
・とにかく親と距離を取りたい

このような理由で親のショートステイ(施設への短期入居)利用を考える人もいるかと思います。

とはいえ、世の中にショートステイというシステムがあるのはありがたいけど、本人がすんなり入ってくれたら誰も苦労しないですよね。

この記事では22歳からDVモラハラ毒親の介護をする筆者が、実際に試した説得法をお話していきます。

正直、教科書通りの答えしか書いていないです。
ただし、ひとつ言えることは短期勝負ではなく、先を見越した長期戦としてじわじわゆっくりあの手この手で攻めることで、成功することもあるので、一つの希望として読んでくれたら嬉しいです。

結果的にクセ強めのわがまま頑固毒親をショートステイに繋げることができたので、後半ではその過程も綴っています。

細かいことはどうでもいいからショートステイできる施設を探したい方はコチラの記事を参考にしてみてください。

なつゆめ

この記事を書いている人

  • 22歳で毒親介護と借金に襲われる
  • 元介護事務(包括・施設)
  • Webライター
  • 介護家族ファースト

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目次

大前提としてショートの候補はピックアップしておくこと

まず大前提としてなのですが、ショートステイ利用先の候補はいくつかピックアップしておくことをおすすめします。
以前このようなツイートをしました。

レスパイトショートステイも入院も、介護者が本当にギリッギリになってからだと手配することすら辛いので、できるだけ早め早めに。
事前にショートや入院ができそうな施設を見つけておくこと。
本人が拒否しようが、とりあえず候補は上げておくこと!!!

今現在ショートステイを検討しているけど、ショートステイ先を決める前にまずは本人の説得!と考えている方は今すぐいくつか候補先を探した方が良いです。

  • 本人の状態が急に手に負えなくなるかもしれない
  • 急に自分のメンタルが限界を迎えるかもしれない
  • 1分後に地震が起きるかもしれない
  • 自分が明日倒れるかもしれない

本人の説得云々の前に、本当にどうしようもない、自分で自宅で看れない事態が発生した時のために、とりあえずは受け入れ先を探しておくことを全力でおすすめします。

説得は二の次で大丈夫です。

ショートステイ先はケアマネに相談するも良し、以下の記事から探すも良しです。

ネネちゃん

まずは候補を探しておくんだにゃ

なつゆめ

本人の意思とは別にとりあえず助けてもらえる場所があるという事実だけで心強いからな

今すぐ使える「ショートステイ利用の説得法」

とりあえず候補をピックアップしたら並行して本人の説得を進めていきましょう!

ここからは、クセ強めのわがまま頑固DV毒親を見事ショートステイに繋げた筆者が試した中でも反応の良かった方法を集めてみました。

まず、なぜ嫌なのかを聞き出す

ショートステイの利用を拒否するということは何かしら嫌な理由があるはずなんですよね。

本人の中で上手く言葉にできなくても、話しているうちに見えてくるものもあります。

嫌な理由を聞き出して問題が解決できるならそれでOKです。
例え解決できなくとも、嫌な理由がわからなければ説得のしようがありません。

まずは怒らずに「ショートステイが嫌な理由」を聞くことに徹しましょう。

その時気を付けたいのが押し付けない・怒らないこと

家族なんだから感情も入るだろ!と思われる方は一度下記の記事を参考にしてみてください。

親の介護はイヤイヤ期と同じ|結局のところ否定しない&共感が鉄則

ショートステイとは?を明確に伝える

恐らく本人にとってはショートステイ自体が未知だと思います。
我々家族ですらネットやケアマネから情報を得て初めて知った言葉だと思うので、ショートステイの意味を明確に伝えてあげましょう。

一緒にホームページや資料を見る等イメージを明確にしてあげると「わけわからんとこに行くのは嫌だ」という不安感は少なくなるはずです。

コチラからいろんな施設が見れます

第三者に入ってもらう

本人を説得する上でありがちなのが「第三者に入ってもらう」なのですが、これは意外と結構効きます


というのも、家族同士ってやっぱり感情が入るじゃないですか。
本人が嫌そうな態度を取ればこちらもイラっとして、結局話にならなかったりするんです。

そういう時にケアマネやヘルパー主治医、訪問看護、ご近所さん。誰でも良いのでそれとなく伝えてもらいます。

まず聞く耳を持ってくれる可能性は高くなりますし、他人から言われることによって本人の中で考える時間は生まれるはずです。

イチオシ:自宅にいることのデメリットを伝える

はい、ここまで割とありがちな説得法をつらつらと述べてきましたが、「自宅にいることのデメリットを伝える」これが一番効果てきめんでした。

え?なに自宅にいることのデメリット?と思うかもしれないのでもう少し掘り下げて説明していきます。

ショートステイでも施設入居でも、説得する時にやりがちなのが入居後のメリットを伝えることだと思うのです。

  • 施設に入ったらご飯が美味しいよ
  • 施設に入ったら常に人が見守ってくれるよ
  • 施設に入ったら緊急時も安心だよ
  • 施設に入ったら設備も綺麗だよ

こんな感じで。

でも、恐らく本人はそんなことはわかっている。

わかっていながら拒否を示すのです。

それはなぜか…?
いくら施設が良かろうとも、それ以上に自宅の方が良い。と思っているからです。

ここで出てくるのが逆の発想である「自宅にいることのデメリット」です。

このきっかけを作ってくれたのが数年前の台風でした。

その時の台風で自宅は数日間停電し、要介護者である父はさぞかし辛かったようです。

その時のことをふと思い出した時に「もし万が一また台風が来たら家にいたら危ないから念のため短期間過ごせる場所を探しておかない?ついでに試しに泊まってみない?」と。

それまで何を言っても断固拒否or生返事だった父が速攻で納得したのです。

  • 家族が急に倒れたら誰も看てくれないよ
  • 災害が起きた時大変だよ

そんな具合に、自宅にいることのデメリットを伝えた上で、どんな場所か試しに泊まっておいた方が良いんじゃない
?と誘導していきます。

ネネちゃん

なるほどにゃ。あの手この手だにゃ。

なつゆめ

ほんまそれやねん。
ただこんな生ぬるい方法で納得してくれたら誰も苦労せえへんねん。

最終手段:こちらの本音を話す

ここまで読んだくださった方は、たぶん恐らく、どの方法も試した上でこの記事を読んでくれていると思います。
私自身、上記の方法を何年も繰り返し、台風と言うきっかけがあって運良く状況が好転しました。

とはいえ、施設入居・ショートステイの説得なんて介護者にとって永遠の課題でもあるので、その最終兵器のお話をします。

本人にショートステイや施設の概要を説明して、嫌な理由も聞き出し、第三者にも入ってもらいあの手この手で説得しても1ミリも振り向いてくれない場合は「こちらの本音を話す」のも一つの手です。

こちらとしても神経がすり減り睡眠時間も削られ、心身ともに限界を迎えそうな中、親の介護をしているわけです。

本人を傷つけたり怒らせたりするかもしれませんが、そのことを正直に伝えてみるという選択もありです。

普通であれば「自分がショートステイに入ることで家族が楽になるなら」という思考になるでしょう。

少し心苦しいですが、お互いのためだと思って伝える勇気も必要です。

私の場合はこれを伝えたことによって「家族なんだから支えて当たり前。それを本人に言うなんてどんな神経をしているんだ」とブチ切れられたので、本人の性格や家族関係を鑑みて慎重に判断してください。

【体験談】親孝行したくないならしなくていい【強要された時の対処法も紹介】

絶縁中の毒親なんて介護しなくていい!介護したくないなら今すぐ離れろ!

体験談:ショートステイ利用までの道のり

そもそも毒親なので介護をしたくなかった

我が親は、DV虐待借金とインパクトのある典型的な毒親です。

こんな家出てやる!と思っていた新卒の私は、かくかくしかじかの結果クソ毒親の介護をすることになりました。

もちろん介護なんてしたくないので施設に入れる気満々。

とはいえ、自己中でわがままな毒親は我が子の苦労なんて知る由もなく施設入居なんて断固拒否。

親の面倒は子供が見る者だ!という、なんとも強烈な謳い文句の上、介護を強要しておられました。

無理。せめて推しメンに会いたい

ここで急に推しメンが出てきてびっくりされた方もいるかと思いますが、私はアイドルオタクでしてライブによく行きます。

とはいえ、要介護の親を置いて遠征をするわけにもいかず、親には何としても、せめて2.3日だけでもショートステイを利用してもらう必要がありました。

教科書通りの文言で説得を試みる

こちとらそもそも親の介護をしたくない上にライブに行きたいわけですから、それはそれはもう人の心もクソもありません。

ネット上に転がっている自称専門家の方々のアドバイスを参考にしながら、あの手この手で説得を試みます。

上記で紹介した第三者に入ってもらったりもしました。

本人が信頼している訪問看護の方には何度も相談をし、本人を刺激しないようにやんわりとお話をしてもらっていました。

しかし「みんなして俺を厄介者扱いにして施設に入れようとする」などと逆効果になってしまいました。

きっかけとなったのは訪問看護の一言

父がショートステイ利用を納得した一つのきっかけが訪問看護のある一言でした。

それは 「もし万が一また台風が来たら家にいたら危ないから念のため短期間過ごせる場所を探しておかない?ついでに試しに泊まってみない?」 というものでした。

正に「自宅にいることのデメリットを伝える」を始めて実践した出来事でした。

このことがきっかけで、父は渋々「じゃあ万が一のために試しに行ってみるか」となり、ショートステイを利用してくれたのです。

思いがけない展開

緊急時のために試しにショートを利用してみても良いとは言ったものの、ショートステイ先で嫌な思いをすれば二度と行かない!とか言いそうだなぁなんて思っていました。

ところが、いざショートステイを利用してみると、周りの人は優しくしてくれご飯も美味しく、いつもと違う環境が少し楽しかったのかご機嫌で帰ってきました。

それ以来、ライブの度に「そろそろショートステイ行かない?」などと言って大人しく行ってくれるようになりました。

まとめ:早いうちから検討を始めて根気強く

施設入居の説得という親の介護をする上での永遠の課題についてお話してきましたが、もう一度ポイントをおさらいです。

  1. まず、なぜ嫌なのかを聞き出す
  2. ショートステイとは?を明確に伝える
  3. 第三者に入ってもらう
  4. イチオシ:自宅にいることのデメリットを伝える

最終手段は、こちらの本音を話してみるのもあり!

とはいえ、本当に難しい課題だと思うので、時間をかけてゆっくりじっくり進めていければ御の字です。

そのためにも、限界を迎える前に早いうちにショートステイ先を決めておくことが鉄則だと思っています。

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